敷地が建築基準法上の道路に接していない時の対処法

敷地が建築基準法上の道路に接していない物件を所有していた方の解決事例です。

以前、ある不動産の売却のお手伝いをさせて頂きました。
売却の理由は、その不動産にお住まいだった所有者がお亡くなりになり、相続人が不動産をお金に換えるためということでした。

お隣にお住まいの方が・・・

売却する不動産のお隣の方(以下、Aさんとします。)に「お隣の物件を売るので買いませんか?」と連絡をしました。
不動産業界では常識ですが、「隣地は借金してでも買え」と言われています。

Aさんは、定年退職したばかりで、不動産を買う理由はないということでしたが、隣の物件=弊社が売却のお手伝いをしている不動産(以下、物件Bとします。)のことで悩みがあるということでした。
話を聞くと、この周辺は昭和の時代に不動産会社が乱開発をした地域だそうで、数年前にAさんが自宅を売ろうと思ったときに、自宅が建て替えできない物件だということが分かったんだそうです。建て替えできない理由は、接道要件を満たしていないということでした。
Aさんの家は、前面道路だと思われた建築基準法上の道路に自分の家の敷地が届いていなかったんだそうです。(※1)

確かに、その後に私が公図や道路位置指定図などを見ていくと、道路に届いてない・・・!
不動産会社が開発しておいてそんなことがあるの!?と皆さんは思うかもしれませんが、実は残念ながらこのようなケースは少なくありません。

感覚的な話になりますが、平成初期くらいまでの物件で、接道の問題だけではなくて違法建築なんかもたくさんあります。
消費者保護の考え方や順法意識が高くなって来たのは、そう古くない最近のことですね。

話を戻しますが、実はAさんの家の敷地と位置指定道路の間に、物件Bの中の土地のひとつが私道の一部として含まれていたのです。
そこで、物件Bを売るときに、この私道の一部を共有にして、Aさんが建て替えできるように、もちろん物件Bも建て替えに支障がないように、物件Bの売主さんにも事情を説明し承諾を得て、売却手続きを進めさせて頂きました。

まとめ

 今回のお話は、過去に不動産会社が杜撰な開発で建築した物件を買って悩んでいる方のケースでした。
実際、このような負の遺産を抱えている不動産はいたるところにあります。
Aさんも今回の話になるまで、隣の方(物件Bの所有者)が高齢で施設に入っていたため、何の手立ても取れず10年以上悩みを抱えて過ごしていたそうです。
子に相続するまでに何とか解決したいと切実に悩んでおられたようで、解決しホッとされていました。このような問題にも解決の糸口は必ずあります。

このような不動産を建て替えするための対策としては、下記のような方法があります。
(1)建築基準法上の道路に接するように土地を取得する。
(2)建築基準法上の道路に接するまでの他人の土地に敷地設定させてもらう。

その他、土地の形状や、周辺の状況によって対策は増えるかもしれません。

※接道要件・・・建築基準法の規定では、建築物の敷地は、原則として建築基準法上の道路に2m(ないし3m)以上接しなければなりません。

関連記事

  1. 接道義務とは?
  2. セットバック 知っておきたい!セットバックのあれこれ
  3. 再建築不可物件のライフライン
PAGE TOP